「横光利一と川端康成展」

「横光利一と川端康成展」
世田谷文学館で開催中の川端康成生誕百年記念展

旧北沢一丁目の執筆場を再現
昭和文学の巨星横光利一の「雨過山房」

大正未期、新感覚派の旗手として文壇に登場して以来日本文学の先頭を走った作家・横光利一は、昭和3年、北沢一丁目(現代沢)に新居を建て、昭和22年その生涯終えるまで執筆生活を送っていたその横光利一とノーベル文学賞作家川端康成の、ニ人の文学展「川端康成生誕百年記念・横光利一と川端康成展」が、川端資料を所蔵する日本近代文学館、川端康成記念会、横光資料を所蔵する横光家の協カにより、今、世田谷文学館で開かれている。
わが国の小説形式を1920年代から1940年代にかけて絶えず最前で開拓し続けた横光、その彼とともに「文芸時代」を中心に新感覚派の文学理論と実作において切磋琢磨しあった川端。小説創作に打ち込んだ横光利一の没後から約半世紀過ぎた本年は横光が生まれてから101年目にあたり、川端生誕100年にもあたっている。
展示会では、震災復興期から昭和初年にかけて新感覚派として周辺の若き作家たちとともに登揚し、瞬く間に文壇の一翼を担った横光利一と川端康成の二人の「人」と「文学」を、友情やその周辺の作家、芸術家との交流も含め、ニ人の文学の歩みを多面的にさまざまな資料で紹介している。
横光利一についてば「家族会議」「旅愁」「微笑」といった代表作、自筆原稿、横光の臨終スケッチ、川端康成については、初公開の「浅草紅団」ノートをはじめ「雪国」創作メモ、ノーベル賞ほか原稿、自筆資料、初版本、書簡など貴重な文学資料約350点。中山義秀、八木義徳らが集まり文学談義をした模様が義秀の「台上の月」に描かれている「雨過山房」と呼ばれた旧北沢一丁目の横光利一の家も会場内に再現され、彼の愛用品などが展示されている

▼川端康成生誕100年記念「横光利一と川端康成展」
料金:一般 500(400)円/大・高生 300(240)円/小・中生 200(160)円/65歳以上・障害者 250(200)円( )内は20名以上の団体料金

▼「伊豆の踊り子」上映会
5月15日、14時〜15時40分
1933松竹。活弁トーキー版

TEL 03-5374-91111


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