生誕100年「松本竣介展」


《立てる像》1942年、油彩・画布、
神奈川県立近代美術館蔵
 松本竣介(1912〜19448)は、昭和前期の近代洋画史に、一種独特の足跡を遺した画家でした。新しい時代の絵画を標榜しつつも、過激なだけの前衛性や画壇での政治的栄達には背を向け、あくまでも個としての自由を貫き通した凛然たる表現者であったともいえるでしょう。戦時下都会の一隅にあって時代の趨勢や生活者としての現実をきわめて冷静にみつめながら、同時に、絵画にみずからの生死を賭した彼は、わずか36歳という若さで病いに倒れ永逝してしまいました。しかし、その厳しくも清廉なる画家精神は、作品のなかに今なお息づいており、多くの人々を魅了しつづけています。
 少年時代を過ごした盛岡で13歳のときに聴覚を失ってのち、画家になる決意を固めた唆介は、1929年に上京。以後の約20年間が、短いながらも起伏に冨んだ竣介の画歴になりました。
 本展では、その画歴を大きく4つの章に分けて紹介します。二科展を舞台に頭角を現し、都会の律動をさまざまに猫き出していった前半期の作品。そして、大きな画風の変化を見せた1940-41年以後の後半期の作品群からは、謎めいた人物画や静まり返った風景画を。さらには敗戦後、他界する直前に着手した新たな画風まで、本展では、油彩・約120展、素描・約120点、スケッチ帖や書簡などの資料・約180点をもって、この不世出の才人・松本竣介の足跡をつぶさに振り返ります。
会 期 2012年11月23日(金祝)〜2013年1月14日(月祝)
休館日 毎週月曜日。但し12月24日(月祝)は開館、12月25日(火)は休館及び12月29日(土)〜1月3日(木)
開館時間 10時−18時(入館は閉館30分前まで)
会 場 世田谷美術館 1・2階展示室(世田谷区砧公園1-2)
観覧料 一般1,200(960)円、65歳以上/大高生900(720)円、中小生500(400)
※( )内は20名以上の団体料金。
※障害者の方は500円(介助の方1名までは無料)、大高中小生の障害者の方は無料
問合せ TEL.03-3415-6011世田谷美術館

















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