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「スマイルデンチャー」
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“義歯の具合が良い”
「より自分の歯に近い形で噛みたい」と希望して、患者・清水修司さん(65)は世田谷 区南烏山、倉本歯科医院の倉本弘樹先生(写真)を尋ねた。
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多くの患者が満足感
同医院では当初、インプラントでの治療を予定していたが、多忙であまり通院できない という清水さんの事情を考慮、「スピーディーに良い成果を収めたい」とスーパーポリア
ミドという樹脂を使った「スマイルデンチャー」を利用することになった。
スーパーポリアミドとは50年以上前から国際的に知られていた材料で、安全性が認めら れている。 日本では一般にはあまり知られていないがアメリカなどでは古くから実用化されている。 これを用いた義歯は弾力が大きく割れないという特徴を持つ。 従来の義歯で用いられていた金属製のクラスプ(義歯を自分の歯にひっかけるための維持装置)をなくすことができ、悩みだった装着感や審美性、実際の使用感が大きく向上できるという。 このような「樹脂を用いて作る義歯」を「ノンクラスプデンチャー」と呼ぶが、倉本歯科医
院で治療に使用しているのが「スマイルデンチャー」というノンクラスプデンチャーだ。
日常得られる快適感
従来の義歯はクラスプによってがっちりと固定したり、プラスチック部分を補強するのにも金属を用い、その違和感が大きかった。また、金属アレルギーを持つ人にはなじまな
かったり、かみ合わせの調整が難しく痛みを生じることがある・食べかすが入ったり餅やガムを食べるときにくっついてしまう、金属部分や汚れが目立ってしまうなどの多くの難点があった。
これに対し、「スマイルデンチャー」は金属のクラスプを使わず歯ぐきと同じ色で薄く半透明の維持装置を作るので、パッと見て義歯が入っていることが分からないだけでなく、患者さん個々のかみ合わせやあごの形に柔軟に合わせることができ、難点となっていた装着時の違和感・使用感の改善、樹脂の弾力性によって使用に伴う痛みの発生を防ぐことが可能になる。
自分の歯も守れる
治療には保険の適用はできず実費となるものの、同様に保険のきかない金属の義歯よりは安価だ。なによりも義歯があわなくて不具合を感じていた患者が快適に過ごせている、という事実は大きい。長い目で見たとき日常生活の過ごしやすさの費用対効果は絶大だ。
「人間のあごはソリッド(固定的で動かない状態)に思えて、実は噛むたびに動いているんです。 義歯もそれとともに体にあわせて動けるものでないと痛みが出たりずれが生じたりするものですが、この「スマイルデンチャー」ならば動きの自由度も高く、うまく人間のあごの動きと合わせて動くことができるようです。
今までの義歯は石の上、石膏で型を取っていたのでなかなか柔軟性は期待できませんでしたが、これならばそこも解決できる。今まで苦労していた方々も、ずいぶん調子が良いようで、とてもおススメです。
清水さんはたくさん治療して大変だったと思いますが、このスマイルデンチャーを使用したことで大変喜んでいただけました」
と倉本先生。 義歯をこれにかえるとほとんどの方が病院に訪れなくなると言う。 多くの患者が満足感を得、不調を感じることがない分、歯科医院に頻繁に調整に来る必要もなくなった、ということのようだ。
審美性にも優れる
治療についても
「インプラントは骨に打つものですが、スマイルデンチャーは義歯の一種でインプラントとは全然違います。 従来の義歯に比べ強く、樹脂で作られているため弾力性があり負担が少ない。かつ自分の歯を残すことができ、またインプラントに比べ廉価で見た目も美しい、そうしたところにポイントがあると思います。
クラスプは従来は金属でしたが、スマ イルデンチャーはそれを使いません。 歯ぐきと同じ色でできるので、これなら対面で話しているときには義歯が入っているかどうかはわかりません。歯科医の私が見てもどこに入れてるかわからないほどです。
患者さんの欠損の状態に合わせて作りますし、歯を低い位置で支えるため、自分の歯をほとんど傷めません。 そのかわり、こまめな手入れは必要です。手入れのための脱着は可能ですが、食事の際などに自然に取れてしまうといったことはありません。
お手入れは専門の洗浄剤を使って行いますが、非常に廉価。 通常街で売られているものはアルカリ性が強くこの義歯には使用できませんが、一度キットを買ってしまえば半年くらいもつので、長い目で見ると市販のものを使うより安いということになります。
また、作りかえはしばらくは大丈夫ですが、ゆるくなってしまった場合など必要な際の作り直しは可能で、その際かかる費用は始めにかかった費用の20%ほど。治療に必要な期間も、型をとって完成までは2週間でできます。
型取りの前に歯垢除去や必要な治療が終わり次第の施術となりますが、非常に短期間でできるということです」
金属を使った義歯にも利点はある。 「長期にわたって変色しない」「食べ物の味がいい」といったようなこと。 金属の方が熱伝導がよく食べ物の温度を伝えやすいため、おいしく感じるようだ。
症例や患者のニーズに合わせ、場合によっては「スマイルデンチャー」に金属を合わせて義歯作る場合もあり、まさに一人一人にあった義歯を作ってもらえるということだ。
「効果絶大、自分の歯も守れ審美的にも優れている」
と倉本先生は目を輝かせて太鼓判を押した。
■倉本歯科医院=TEL.03・3308・2283
世田谷区南烏山5〜24〜7 第2幸栄ビル2F
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