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ミュージアムコレクションV
保田春彦 デッサンによる人間追求
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本年度ミュジアムコレクションVとして「保田春彦デッサンによる人間追求」を開催します。
保田春彦は、彫刻家・保田龍門の長男として、1930年和歌山県に生まれました。東京美術学校(現在の東京芸術大学)で石井鶴三に師事し、彫刻を制作しながらデッサンの大切さを学びます。
28歳の時にパリのアカデミー・グランド・ショーミエールヘ留学し、そこで後に妻となるシルヴィアと知り合います。
2000年に最愛の妻と死別し、被女の描きためた作品を整理しながらデッサンの大切さを痛感し、初心に戻る試みとして2007年77歳で「1000点デッサン」に挑戦します。翌2008年には、画学生時代を過ごしたモンバルナスヘ裸婦デッサンの旅へ赴きますが、保田は体調を崩して志半ばで帰国します。闘病生活中もデッサンを続け、現在2000点以上の作品を完成させています。
中世ヨーロッパの建造物に宿る精神を彫刻で表現した保田が、人体と向き合い、そこに宇宙空間を感じて描いたデッサンのー枚一枚から、彼の人間に対する探求心を読み解くことができるでしょう。
本展では、2007年以降のデッサンの内約50点と、1950年代の初期デッサン6点、2009年以降の闘病シリーズ20点をあわせてご紹介します。また保田が深く交流した、士谷武、若林奮、柳原義達らの作品も展示します。別室では、当館所蔵の北大路魯山人(塩田コレクション)の名品もお楽しみください。 |
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