| ｢どこからともなく音が聞こえてくる｣ |
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最近、駅構内の広告が著しく進化しているのをご存知だろうか。いつの間にか紙媒体のポスターなどはみかけなくなり、液晶化、デジタル化されている。それもどんどん進化していて、小田急新宿駅の西口コンコース内にこの10月1日午後３時に広告配信が開始された､｢小田急デジタルピラー」はまさにそのもの。最先端技術を駆使、駅コンコース内1箇所としては国内最大規模だといい、先陣をきっている。
縦型65インチのフルハイビジョン液晶ディスプレイの「小田急デジタルピラー」は、小田急改札側に20面、ＪＲ側に26面の計46面が配置。全46面で、同じ内容のコンテンツ配信はもちろん同時刻に全て異なる内容のコンテンツが表示できる技術が内蔵されている。
照明は環境にも配慮されたLED、ディスプレイは頑丈な強化ガラスに保護フィルムがコーティングされている。それにもかかわらず、照明などの映りこみで画像が見づらいところがなく、画像のクオリティはしっかり保たれている。
全46面それぞれにはスピーカーも設置されていて、各ディスプレイから音声が出
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| フェリカリーダー |
る。これだけの面数に音声を出力させる形は、あまり事例のないことだとか。しかし、スピーカーといっても、それらしきものはディスプレイ周辺のどこにも見あたらない。実は画面下の壁面そのものがスピーカー。鉄板を振動させることによって音を出すという特殊スピーカーも内蔵されているのだ。言わば見えないスピーカーである。なるほど、画面下の壁面を触ってみると分かるのだが、確かに振動している。すっきりと洗練されたディスプレイから、どこからともなく不思議に音が聞こえてくる。それもなぜか音が上から降り注ぐような感じで聞こえてくるのだが、まさか画面下の壁面がスピーカーだとは誰も思わないだろう。トータルデザインを重視して設計されているので、通常のスピーカーのように壁面や天井に取り付けるといった“むき出し形”ではなく､｢美を追求」のこだわりが感じられる。
「小田急デジタルピラー」を使用する広告主は基本的に１週間１社限定とされ期間内自由に利用できることや、既存媒体との連動もできるので、例えば飲料メーカーであれば時間帯によって商品を変えたり衣料メーカーであれば全46面に色違いのシャツが表示できそう。楽しめる広告が期待できる。
この「小田急デジタルピラー」の最大の特長といえば、全46面にフェリカリーダーが設置されていること。広告をみて興味を持ったら、フェリカ対応の携帯いわゆるおサイフケータイであれば、携帯をこのリーダーにかざすだけで、広告の携帯サイトへアクセスすることができる。手軽で駅で待ち合わせ時の時間つぶしとしても楽しめそうだ。ゆくゆくは､ただ単にサイトとリンクさせるだけでなく､周辺の飲食店のクーポンが取れたり､全46面アクセスするとポイントがもらえる、などといった活用方法も考えられているという。
配信時間は、初電から終電までの朝５時から深夜25時までの20時間。広告の申し込みは早くも年内ほぼ満枠で、予想を上回る結果だとか。
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