府中市郷土の森博物館特別展
お稲荷さんの世界


 
伏見稲荷大社千本鳥
 鳥居と狐でおなじみのお稲荷さん(稲荷神社・稲荷堂)は、京都・伏見稲荷大社を起源とする。現在でも同社は日本を代表する神社であり、多くの参詣者を集めるとともに全国で稲荷神社が分けられている。
 さらに、三大稲荷、五大稲荷などと称されるように、日本全国に有名な稲荷が存在する。その一方で、稲荷は仏教とも習合し、ダキニテン、最上位経王大菩薩(さいじょういきょうおうだいぼさつ)などとして信仰されることも多々ある。現在でも豊川稲荷(愛知県)、最上稲荷(岡山県)など特に有名な稲荷の寺院があり、さらに寺院内に稲荷堂を持つものなど枚挙に暇がない。
 稲荷は近世、江戸を中心にして全国で流行し、各地に勧請され、王子稲荷、妻恋稲荷など多くの参詣者を呼んだ。江戸のみでも100以上の稲荷があったため、稲荷番付が作成され、錦絵や落語の題材としてもとりあげられている。「稲」の文字を冠するゆえの五穀豊穣はもちろん、家内安全、商売繁盛、火防、大漁満足などさまざまなご利益を持つため多くの人々に馴染み深く、「お稲荷さん」と親しみを込めた名称で呼ばれるのも特徴のひとつである。
 また、稲荷は府中市内でもっとも多く祀られ、「お稲荷さん」「稲荷様」などと呼ばれ親しまれている。屋敷神から集落の鎮守、神社境内社などが確認され、2月の初午を中心に行われるまつりがさかんであり、現在でも身近な存在である。1980〜81年(昭和55〜56)に実施された市内の屋敷神調査を実施によると、調査対象542のうち約8割の416が稲荷を祀っている。
 今回の展示会では、お稲荷さんの歴史をさぐるとともに、御札や狐像など100以上の全国各地のお稲荷さんにまつわる資料から多様なお稲荷さんの世界に誘いたい。また府中市内の代表的なお稲荷さんについても、その特徴と現在を紹介したい。
会 期 平成22年5月1日(土)〜平成22年6月27日(日)まで。
休館日 5月6日・10日・17日・24日・25日・31日、6月7日・14日・21日
開館時間 9時〜17時、入場は16時まで。
会 場 府中市郷土の森博物館特別展示室(府中市南町6〜32)
観覧料 博物館入場料 (※大人200円、中学生以下100円、4才未満無料)
展示構成 1 お稲荷さんの由来
1-1/伏見稲荷大社の鎮座(初午の由来)
1-2/仏教との習合
1-3/描かれたお稲荷さん
@稲と翁 A狐と女性 B女性 C男性 D天狗と狐
1-4/お稲荷さんと狐

2 近世お稲荷さんの流行
2-1/江戸・大坂のお稲荷さん
2-2/錦絵のなかのお稲荷さん
2-3/広まるお稲荷さん

3 さまざまなお稲荷さんの世界
3-1/お稲荷さんの朱印
3-2/さまざまななご利益

4 武蔵府中のお稲荷さん
4 -1/府中のお稲荷さんしらべ
4 -2/屋敷神とお稲荷さん
4 -3/府中の初午行事(府中のお稲荷さんの現在)
展示解説 5月1日(土)・2 日(日)・5(祝)・8(土)・9(日)・15(土)・16(日)・23(日)・29(土)・6月5(土)・12(土)・19(土)・26(土)・27(日)
各日とも13 :30〜一時間程度。担当学芸員がご案内します(日時は変更することもあります)。 
問合せ  TEL.042・368・7921 

















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