平田郷陽「桜梅の少将」1936

 花は人の心をなぐさめ、また浮き浮きとした気分を呼び起こします。そんな花の可憐な姿を、日本では昔から身のまわりのものに表し、四季のうつろいを楽しんできました。工芸の世界では、花からインスピレーションを得た作品を今なお多数見出します。伝統的モチーフを継承した例も少なくありませんが、過去には振り向きもされなかったような路傍の花々にも、今日では作家の真撃な視線が注がれるようになりました。工芸の近代を概観すると、花を題材とする新しい文様の創出という角度から、作家としての自覚を深めていこうとする試みさえあるほどです。
 本展では、陶磁、染織、漆工、木工、竹工、金工、そして人形の名品のなかから、花を主題とする約100点を紹。古典的な梅や菊、あるいはアザミやナズナなどの身近な草花も、作家の目を通して表された姿はどれも新鮮な魅力に満ちています。小さな文様からフォルム全体まで、工芸ならではの素材や技法の持ち味が息づいた「花」をお楽しみください。

■同時開催=人間国宝・巨匠コーナー
所蔵作品展 近代工芸の名品−
会 期 〜2010年4月18日(日)まで
休館日 月曜日、3月23日(火)、[3月22日、29日開館]
開館時間
10:00〜17:00開館(入館は16:30まで)
会 場 東京国立近代美術館工芸館(〒102-0091千代田区北の丸公園1-1)
関連イベント  ■ギヤラリートーク=3月21日(日)/当館研究員が鑑賞のポイントを分かりやすく解説します。
■タツチ&トーク=会期中水・土曜日に開催。/工芸館ガイドスタッフによる鑑賞プログラム。(さわってみようコーナー〉と会場トークの2部構成で、さまざまな角度から展覧会のみどころを紹介します。
アクセス ▼東京メトロ束西線「竹橋駅」下車徒歩8分(1b出口)▼東京メトロ半蔵門線,東西線,都営新宿線「九段下駅」下車徒歩12分(2番出口) 
 入館料その他問合せ  TEL.03-5777・8600(ハローダイヤル)

















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