生誕100年記念中島敦展―ツシタラの夢―

 横浜開港150周年記念の年・2009年は、この地にゆかりの深い作家・中島敦(1909〜1942)の生誕100年にあたります。

 1941年(昭和16)、横浜高等女学校(現・横浜学園)の教師を辞めた敦は、当時日本統冶下の南洋群島・パラオに向かいます。
 自らの小説「光と風と夢」の主人公・スティーヴンソン(「宝島」の作者)のサモア島での生活に憧れ、瑞息冶療の目的も兼ねた南洋行でしたが、作中スティーヴンソンにつけられた呼称「ツシタラ」(サモア語で「物語の語り手」)はまた、創作者としての敦がめざした境地でもありました。
 現在も国語教材として親しまれている「山月記」をはじめ、「弟子」「李陵」などの作品は、巧みで力強い<語り>の魅力で死後60年以上が経過した今日でもなお多くの人々を惹きつけています。

 中島敦の生誕100年を機に開催する本展は、南洋から家族に宛てた手紙や日記、南洋ゆかりの品などを中心に、2006年に日本大学法学部から移管された中島敦旧蔵書なども含めた新生「中島敦文庫」の貴重資料によって、その生涯を展観するものです。
 
 
敦画 横浜 山手風景 水彩
敦は横浜高女教師時代の1933年から1941年まで約8年間を横浜の地で過ごした。
生誕100年記念 中島敦展―ツシタラの夢―
会 期 〜8/2(日)まで
休館日 月曜日(7/20は開館)
開館時間 展示室(有料) 9:30〜17:00(入場は16:30まで)
会 場 県立神奈川近代文学館
(横浜・山手 港の見える丘公園内)
同時開催 「文学の森へ 神奈川と作家たち」展
第2部 芥川龍之介から中島敦まで
問合わせ

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