−白洲正子の物語も小林秀雄の骨董もこの男から始まった−古陶磁の名品から梅原龍三郎、北大路魯山人の作品まで、約200点が一堂に
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「白磁鳳首瓶」唐時代重要文化財
東京国立博物館蔵 |
壷中居での青山二郎(右)・小林秀雄(左)
撮影:濱谷浩 |
希代の目利きで、いわゆる「骨董」世界の完成者である青山二郎(1901〜1979)は26歳の時に、建築家で横河グループの創業者・横河民輔(よこがわたみすけ)氏の中国陶磁の膨大なコレクション図録・『おう香譜』(おうこうふ)の作成を名指しで委託されたことで古陶磁の世界で評価を得ました。
本展は現在東京国立博物館の中国陶磁の中核となっている横河コレクションの中から、青山が『おう香譜』に掲載した中国陶磁の優品や青山が見出した朝鮮や日本の古陶磁の名品、青山ゆかりの人々へと渡っていった旧蔵品などを通して、美の探究者・青山二郎の足跡を辿るものです。
青山と同時代に活躍し交流のあった洋画家の梅原龍三、陶芸家の浜田庄司、北大路魯山人、加藤唐九郎らの作品を一堂に集め、青山との関わりや同時代の作家に対する「青山二郎の眼」についても検証します。
青山二郎のもとには昭和を代表する文学者が日夜集い、文学論や骨董談義に花を咲かせました。小説家の大岡昇平が後に「青山学院」と名付けたこの昭和の文学サロンには文芸評論家の小林秀雄、河上徹太郎、小説家の永井龍雄、詩人の中原中也、随筆家の白洲正子らがいました。青山二郎は高等遊民と呼ばれ、生涯職業に就くことはなかったのですが、「青山学院」の生徒らが出版した書籍などのデザインをし、唯一装帳家として名を馳せていました。天折した詩人の中原中也の没後に出版された『在りし日の歌』などは青山の代表作です。
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開催期間 |
2007年6月9日(土)〜8月19日(日) |
休館日 |
毎週月曜日(この日が祝日の場合は翌日) |
開館時間 |
10時〜18時(入場は17時30分まで) |
会 場 |
世田谷美術館1F展示室 |
観覧料 |
一般1000(800)円/大高生・65歳以上800(640)円/中小生500(400)円
( )内は20名以上の団体料金。 |
問合せ |
世田谷美術館 TEL.03・3415・6011 |
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