「生誕100年 映画監督・成瀬巳喜男」展

 平凡な市井の人物たちを詩情に流されない日常的なリアリズムで描き、一貫して女性に主題を求め、『乱れ雲』を最後に89本の映画を残して、1969年(昭和44年)、7月2日没した「映画監督・成瀬巳喜男」(写真)の生誕100年展を、2005年1月29日〜4月10日、 世田谷文学館にて開催します。

 昭和5年『チャンバラ夫婦』で監督デビューを果たした成瀬巳喜男は、すでに松竹で活躍していた小津安二郎と作風が似ていたこともあって、昭和10年にP.C.L.(現・東宝)に移り、トーキー作品『妻よ薔薇のやうに』や『鶴八鶴次郎』で注目されました。

 戦中の映画統制や終戦後の東宝争議などで思うように作品を撮ることができない時期もありましたが、昭和26年に『めし』で息を吹き返します。
 以後、『おかあさん』『稲妻』『夫婦』『妻』『あにいもうと』『山の音』『晩菊』と名作を次々と発表し、その頂点ともいうべき昭和30年の『浮雲』は、溝口健二の『祇園の姉妹』とならぶ日本映画の傑作であると、小津監督をも唸らせました。

 本展では、世田谷の地で没した成瀬巳喜男の生誕100年記念して、初公開となる成瀬監督の旧蔵資料をはじめ、当館で所蔵する美術監督・中古智のセット図面やロケハン写真、助監督時代の須川栄三監督旧蔵台本、スチールカメラマン・秦大三の写真のほか、成瀬組スタッフの資料も合わせて展示されます。
 

■会 期=2005年1月29日(土)〜4月10日(日)く開催日数62日>

■休館日=毎週月曜日 (3月22日は開館、翌日休館)

■開館時間=午前10時〜午後6時(入場は午後5時30分まで)

■会 場=世田谷文学館 1階企画展示室(〒157−0062 束京都世田谷区南烏山1−10−10)
      (京王線「芦花公園」駅南口徒歩5分)

■入場料=一般300円(240円) 高校・大学生200円(160円)
        小学・中学生100円(80円) 65才以上150円(120円)
       *( )内は20名以上の団体割引、障害者割引あり

■主 催=(財)せたがや文化財団 世田谷文学館 【後 援】 世田谷区/世田谷区教育委員会

■問合せ=世田谷文学館 TEL.03−5374−9111 (代)  FAX.03−5374−9120
















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