『CHILDREN』


 【INTRODUCTION】
 誰しもが経てきた子供から大人への人生。
 もし、大人の気持ちのまま子供にかえることが出来たなら、自分逢は人生をやり直そうとするのだろうか、それとも同じ事を繰り返すのだろうか。

 忘れてしまったことを思い出すことは、楽しいことなのだろうか、辛いことなのだろうか。
 人はいつでも子供の頃に戻ってみたいとふと思うのは、悩みも持たずに、夢を追いかけていたあの頃が光り輝いていたからなのか。

 子供の頃に思い措いていた「大人像」と自分達が大人になって見えてくる大人の姿、そこには大きな隔たりがある。
 “大人の気持ちのまま、子供の頃に戻れたら.…あなたは何をしたいですか?

 【STORY】
 「大人の気持ちのまま、子どもの頃に戻れたら」…そんな事を誰もが考え、人生をリセットしたいと思っている。
 仕事に疲れ、人生に疲れた大人達がある日突然数十年前の過去に還った。
 そこには失った全てが存在した。
 無くした何かを求めて、数十年という空白の溝を埋めるために、その時…大人達は、自分探しの旅に出る。


 【 視 点 】
 人は生まれてから死ぬまでに、多くの他人と出会い、別れていく。

 小野寺丈は今回この『CHILDREN』で、凝縮された時間と人間関係を25人の登場人物達全てを、ある相関図をつかって描き出した。

 自らの意思で子供に戻ること、さらにはもとの大人の世界に戻るのも本人の意思によることである。ただ、ある人がいなくなることで、その人の存在意義が浮き彫りにされる「黄泉がえり」と『CHILDREN』は、まさに今の日本人の病いを鋭く指摘しているといった共通点を持つ。

 自らの存在意義に疑問を持ち、他人とのかかわり方を見失っている人々があふれている現在の日本。人は孤独に生きていくことはできない。人々が助け合うこと、思いやることは、自然なことであり、人には絶対不可欠なことなのである。馴れ合いの生活の中や、忙しく働くだけの日々に、人は一番大切なことを忘れてしまっている。

 年齢も経験も違う俳優達からなるこの作品は、我々の現実世界により近い混沌とした世界を描き出すであろう。

 『CHILDREN』は、人が人を愛しみ、大切にすることは、ごく当たり前でいて、美しく自然なことであることを、ふと気づかせてくれる、そんな作品である。
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