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オリガト・プラスティコVol.2「西へゆく女」 |
【オリガト・プラスティコ第2回公演】
ナイロン100℃の主宰者・ケラリーノ・サンドロヴィッチと、女優・広岡由里子のユニット、オリガト・プラスティコの第2回目の公演。
1回目は2000年に本多劇場で上演された「カフカズ・ディック」という評伝劇(作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)で、カフカのなぞに満ちた生涯を虚実ないまでに綴り、高い評価を得た。(この作品を含むKERAの活動に対し、朝日演劇賞が贈られた)
今回は本を岩松了が書き下ろし、それをKERAが演出、さらに同時期に演劇集団「円」でも同じ作品を岩松本人が演出し、岸田今日子主演で上演する、という試み。
岩松 × KERA × 広岡 という、スリリングな顔合わせが実現。出演者も、渡辺いっけい、宝生舞、長塚圭史
ほか、映像・舞台で活躍する魅力的な面々が揃った。
【内容について】
かつてスパイだったという女・ハルは今、山奥でひっそりと若い女・トキとニ人で暮らしていた。
彼女たちが住み着いたのはかつて子供たちが通っていた幼稚園の、今は廃壇となった園舎だった。
トキは少し頭の弱い女だったが、その無垢な美しさにタジマという男が惹かれて、結婚を申し込む。
そこには、もう一人の男、スズキが住み着いていた。道に迷ってそのまま居着いてしまったこの若い男は、ハルの過去に関係しているのか…。
ハルは彼に苛つき、タジマはこの男の存在に不安を感じる。
折りもおり、山の下の町では、ハルがトキに売春させているらしい、との噂が流れる。揺れるタジマ。ハルとトキの、隠された関係とは?そしてハルがスパイだったというのは本当のことなのか?
謎と愛憎うずまく4人の男女の人間関係を中心に、彼らをとりまく人々の、滑稽な悲喜劇。
ニ人の女をめぐって、人々は対立し、小さな争いがやがてのっぴきならない事件を引き起こす。
争いの果てに彼らが見たものは? そして「スパイ」と名のる女の正体とは?
世間からうち捨てられた場所で繰り広げられる、スパイと名のる女と、寂しい運命に弄ばれる人々の不思議な邂逅の物語。
容赦なく人間の暗部を暴く鬼才、岩松了・澤身の新作を、笑いの天才KERAがどう料理するのか、緊張感溢れる作品になることを予感させる。
乞うご期待! 公演概要⇒
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