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劇団離風霊船「ニューパラダイスタウン」−帰郷編-
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かつて夢のマイホームタウンとして分譲されたあるべッドタウンを舞台に繰リ広げられる、おかしくも悲しい人間ドラマ。
しかしその背景には深刻な真実がかくされていた。
大橋の書き下ろ新作。得意の笑いとぺーソスあふれる早い展開のなか、いつしか物語は核心へとむかっていく。
そのクライマックスは、リブレ得意の舞台転換で。
ストーリー:
日本の、とある町。
かつてそこは、競争率を誇るベッドタウンだった。
当時若い夫婦は、「将来都心まで120分」や「緑に囲まれた郊外」
という広告に惹かれ、こぞって応募し、運の良い者たちが期侍に胸膨らませて入居した。
しかし数年後、通勤に疲れた住人が続々と町を離れ、その結果、唯一の商店街は潰れてしまい、買い物すら不自由する町になってしまった。
地価は購入当時の10分の1まで暴落し、半分も返済していないローンで、金のない住人たちは、どこに移り住む訳にもいかず、悩んでいた。
「なんとかしなくては」
誰ともなく言ったその言葉に、町の住人たちは、町興しに立ち上がった。
そんなある日、町の地主の次女、まり子が帰ってきた。
まり子は大学時代に家を飛び出して、それが10年ぶりの帰郷だった。
陸の孤島と化したベッドタウンで、起死回生の町輿しを企てる町人たちは、かつて夢見た町を取り戻すため、奮起する。
そんな中、帰郷したまり子の口から、街にまつわる驚愕の事実が明らかにされる…。
閉塞した「時代」を「町」こ置き換え、そこに住む人々の無力感や焦りを描くことで、現代の日本人のあり方を問う作品。
公演概要⇒
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