『ハロルドとモード』

【上演意図】

 『ハロルドとモード』は、人生への深いメッセージが込められた作品である。

 人生を80年としてその生を定めた老婦人モードに仮託して、 我々に生きる事とは何であるのかを伝えている。彼女の生きる指針は、単純明解である。

 それは、すべての生は大きな自然界の営みの中にあり、その中に生かされていることである。

 しかし現代では彼女のように生きるのは、 容易な事ではない。
 我々の多くは <ハロルド> である。 しかしモードは我々ヘの羅針盤となって、 やがて大きな勇気を与えてくれるのである。

 モードを演じる東恵美子は、1924年生まれ、今年78蔵となる。 青年座の創立座員の一人である。

 昨年末、人生のパートナーであった社会心理学者南博氏を喪い、哀しみも癒えぬ時ではあるが、春、 新国立劇場 「叔父ワーニャ」 に続き、本年2作目の舞台となる。

 舞台女優としての更なる精進が、故人となった人生のパートナー南氏の強い遺志である。今回の舞台は実人生と重ね合わせての、モードを演じる事になる。

 青年座最高齢の東恵美子が演じるモードは、 舞台を御覧いただく方たちに人生への深いメッセージと共に生きる事の大きな勇気をお伝えできると確信している。

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