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『最後の一人までが全体である』/「燐光群」 |
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【公 演企画ガイド−2】 作・演出=坂手洋ニ
【写真向かって左から】 木場勝己・藤本喜久子・中山マリ・猪熊憧和・大西孝洋・川中健次郎・神野三鈴・藤井ぴん/撮影=川村悦生
今回は、 「学生自治」の推移や廃寮の動きなど、これまで現代劇が正面からとりあげることの少なかった1970年前後からの「大学」という存在の変遷を縦軸に、
「新しい歴史教科書」 「住基ネット」
「日の丸・君が代」など、環境・教育といった身近な問題から「社会」と対峙する現在の「地域コミュニティ」の可能性と苦衷をも視座に入れます。
ある地方大学での出来事から始まった、三十年に及ぶ栽判闘争。その大学の学園祭をとりまく十五年前の出来事。一人の教師との出会いによって運命的な時間を共有する若者たちの姿。そして、すべてが交錯する「現在」の東京……。
かつての若者たちが親となり、生活者として、自らの過去を踏まえながら、今を生きる者たちが避けて通ることのできない「課題」に直面します。
「映画」を舞台上で表現することに成功した『天皇と接吻』をさらに発展させ、これまでの「劇中劇」の概念を根底から覆す、演劇史上類を見ない構造で描きだします。
燐光群俳優陣に加え、舞台・映像での活躍が目覚ましい木場勝己、かつて「転位・21」の中心俳優であった藤井びん、今夏こまつ座『太鼓たたいて笛吹いて』でも好演した神野三鈴、『高き彼物』などで注目を集める藤本喜久子、燐光群・国際交流基金共同制作『南洋くじら部隊』でも活躍したインドネシアのトニー・ブルールら、魅力的な俳優陣を客演に迎えます。
公演概要⇒
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