「夏ぶとり」 その原因と解消


 この時期になると体重が増えたという人 が目立つという。かつては“夏ヤセ”が常識だったのが、いまは“太る”人が多い。
 一体、なぜ変わったのか。

 銀座「岡部クリニック」院長の岡部正氏(医学博士)によると、
 「まず職場や自宅が冷房で涼しい。暑いと脳の視床下部にある満腹中枢が刺激されて食欲が落ちるのですが、涼しいと刺激がいかず、食欲は落ちません。汗もでないために体内のナトリウムやカリウム、カルシウムといったミネラルが失われないので、胃腸の機能は低下しません。
 しかも“夏バテ”にならないためにと、ウナギや焼き肉などカロリーの高い食べ物をドンドン食べることもあります」
 ビールやジュースなどの清涼飲料水も飲む量が多くなる。アイスクリームや果物も食べる。さらに、外は暑いから運動はあまりしない。
 これらが重なって夏ヤセどころか、逆に“夏太り”する人が増えるのである。

 そこで夏太り解消法。

 「食事の量を減らせば満腹感が得られないので、間食や夜食をするというのが悪いパターンです。満腹感があって減食につながる食事がいい。
 それには肉、とくに牛肉がいい。脂肪の少ない赤身が最適。週2回くらい食べる。牛肉にはトリプトファンと呼ばれるアミノ酸が多く含まれていて、これが脳内でのセロトニン生成を促進させる。セロトニンが満腹中枢に作用することで、満腹感が得られます。満腹感により減食につながり、間食や夜食もせずに済みアルコールの量も減ります」
 スポーツドリンクは運動した後でなければ飲まない方がいい。
 「スポーツドリンクはカロリーがあります。運動した後はカロリーが大量に消費されるからいいが、運動しないで汗が出た程度のときは飲むのをやめること。そういう状態ではカロリーをあまり消費していませんからカロリーの取りすぎにつながります。
 飲むならミネラルウオーターや麦茶などがいい。」
 朝食を食べることも大事。
 「朝食を抜くと、昼食は空腹状態で食べるので、体内で脂肪が吸収されやすいのです。食べすぎることもあります。ちゃんと1日に3食とることです」

 運動は何がいいのか。水泳かプールの中を歩く水中ウオーキングもいいが、手っ取り早いのは歩くこと。
 「とくに階段の上り下りは、平たんなところを歩いたときと比べて、カロリーを3倍消費します。1日1万歩が目安ですが、階段の上り下りによってカロリー消費量を増やすのです。」

 さあ減量。
 

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